アレルギー科

診療内容

(サンプル) ※引用した文章のため、任意の文章に置き換えをお願いします
近年、アレルギー疾患の罹患率は増加しており、日本人の3人に1人はアレルギー疾患に罹患していると言われています。
アレルギー疾患を改善するためには、正しい予防・診断・治療法が必要ですが、年々、アレルギー疾患に対する医療は変化しています。

アレルギー性鼻炎

アレルギー性鼻炎は、ハウスダストやダニ、花粉など体にとっては異物である抗原(アレルゲン)を鼻の粘膜から吸入することによって体の中に抗体ができ、何度か抗原を吸入しているうちに抗体が増え、やがてアレルギー症状が起こってくる病気です。喘息との関連もあります。
アレルギー性鼻炎には、通年性アレルギー性鼻炎と季節性アレルギー性鼻炎とがあります。通年性アレルギー性鼻炎のアレルゲンは、ハウスダストやダニ、ペットの毛、カビ、などで、一年中症状があります。もう1つの季節性アレルギー性のアレルゲンは、スギ、ヒノキ、ブタクサなどの花粉で、花粉症とも呼ばれます。花粉症の場合、目のかゆみ、涙目など目の症状を伴う場合が少なくありません。

じんましん(蕁麻疹)

じんましんは皮膚の肥満細胞から遊離した物質によって全身もしくは一部の皮膚に、大小さまざまな発疹が現われ、強いかゆみを伴う症状です。発疹は数分から数時間で消えてなくなります。
アレルギー体質の人に多く見られるとも言われますが、外部刺激やストレス、食品(サバ、エビ、卵など)などでも起きます。生涯で個人がじんましんに罹患する率は約15%とされています。

気管支喘息

気管支喘息は、気道の慢性炎症に基づく気道過敏性の亢進と、発作性で可逆性の咳、喘鳴、呼吸困難を特徴とする疾患です。
急に息ができなくなり、気道が収縮して気管や気管支が詰まり、呼吸の度にのどがゼーゼー、ヒューヒューと鳴るようになります。こうした喘息発作は自然にあるいは薬の吸入などで治まり、症状がない時はふつうに生活できます。
原因は完全に解明されておりませんが、体質的に喘息の起きやすい人がいて、そこになんらかの条件が加わると発症するとされています。
その条件とは、ウイルスや細菌の感染、自律神経の失調やストレスなどで、これらが引き金となって発作を起こすといわれています。発作の原因としては主なものはアレルゲンで、アレルゲンには非常に多くの種類があります。
その他の原因として、季節の変わり目、気温の変化などによって喘息発作が誘発されます。食べ過ぎや過労、激しい運動、女性では月経や妊娠なども喘息の誘因となります。

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎は、痒みの強い湿疹が長く続く病気です。
痒みにより睡眠障害、集中力の低下が起こります。治療の原則は、湿疹の原因となるものをなくし、スキンケアを徹底して皮膚のバリア機能を整え、外用ステロイド薬により皮膚の炎症を抑えることです。これらを行うことにより、皮膚のバリア機能が上昇し、外部からの刺激に強い皮膚になっていきます。
当科では、アレルギー専門の看護師(小児アレルギーエデュケーター)によるスキンケア指導(皮膚の洗い方、軟膏の塗布方法)を行いながら治療を進めていきます。

食物アレルギー

食物アレルギーの標準治療は、ガイドラインにあるように、「正しい診断に基づいた必要最小限の原因食物の除去」です。食物アレルギーは、血液検査や皮膚テストのみでは診断できず、血液検査が陽性でも食物アレルギーでないこともたくさんあります。
原因食物を特定し、正しい診断を行うためには、食物負荷試験なども必要となります。ここで正しい診断がされないと、除去する必要のないものを除去し続けることとなり、食生活が不自由になるのみでなく、将来的な食物アレルギーのリスクを高めてしまう危険性もありますので、きちんとした診断を受けることが重要です。
当科では、原則として食物負荷試験による診断を行い、食物除去を最小限に留め、栄養士の指導により栄養バランスを整えながら、定期的に除去解除の可能性を探っていきます。また、食物除去でなく、少しずつ食べながら除去を解除していく治療方法(経口免疫療法)も選択することができます。
アナフィラキシーを起こす可能性がある場合にはアドレナリン自己注射(エピペン)を処方し、アナフィラキシー対策を家庭、学校、園を含めて考えていきます。